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2018.05.16 Wednesday

『手紙は憶えている』ナチス兵への復讐を誓った男が辿り着く真実とは

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    JUGEMテーマ:映画

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    本作「手紙は憶えている」の原題は「remember」であるようだ。

    主人公のゼヴは90歳の老人で認知症を患っている。最愛の妻ルースは亡くなってしまっているが

    そのことさえも忘れてしまうことがある。彼は老人ホームに入居しているが、そこにいる友人マックス

    からルースが亡くなった時に誓った三人の約束を憶えているか、と問われる。

     

    ゼヴは憶えていない、というが、ルースが忘れても大丈夫なように手紙に書き記した、と告げ

    身体の不自由なマックスの代わりに、ゼヴはその内容に従って人捜しの旅に出る。

    後ほど明らかになるが、手紙によるとゼヴとマックスはアウシュビッツ収容所の生存者で

    彼らの家族は全て収容所で殺されてしまったという。

     

    さらに、収容所で自分たちの家族を殺したナチスの兵士はルディ・コランダーという偽名を使って

    今も裁かれずに逃げ続けているという。その名を持つ容疑者は4人。ゼヴは復讐を果たすため

    順番に一人目、二人目、とルディ・コランダーに会っていく。

     

    一人目は、当時アウシュビッツにはおらず、その時はアフリカで作戦に従事していた、と証言し

    その証拠として当時の部隊のワッペンを見せる。

     

    二人目は、なんとアウシュビッツにいたというが、銃口を向けたその瞬間、左腕の囚人番号がゼヴの目に入る。

    彼はアウシュビッツで囚われていた囚人だったのだ。ゼヴは涙を流し「すまなかった、許してくれ」と請う。

     

    三人目のルディ・コランダーを訪ねると、既に亡くなっていた。そのことを教えてくれた息子に家に誘われ

    話を聞くと、父親は戦争時の物品のコレクターだったと言い、コレクションを見せてくれることになる。

    亡くなった父親の部屋にはハーケンクロイツの旗が掲げられており、ナチの信仰者だったことがわかる。

     

    疑いを深めたゼヴは更に詳しい話を聞こうとするが、父親はアウシュビッツでは働いておらず

    ドイツ軍の料理人をしていただけだと言う。話を聞いたゼヴは「人違いだった」と言い、去ろうとするが

    言動が不自然なことを咎められ、左腕の囚人番号が見つかってしまう。

     

    「汚らしいユダヤ人が!俺を騙しやがって!」と激高した息子に飼っている犬をけしかけられ、襲われそうに

    なったゼヴは復讐用の銃で犬を撃ち殺してしまう。さらに、銃を取ろうとした息子にまでも発砲し

    とうとう撃ち殺してしまった。

     

    その後、ゼヴは記憶を失うが、現場の状況を見て自分が殺してしまったことを知覚する。

    しかし、必ずこの手で復讐を終わらせる、と誓い、四人目の男を捜しに旅を続ける。

     

    四人目の男は、家族と孫と平和に暮らしていた。本人はまだ眠っているというので

    ゼヴは家に招き入れてもらい、置いてあったピアノでワーグナーの曲を演奏しながら待つことにした。

    起きてきたルディ・コランダーに「収容所にいたのならワーグナーは嫌いだろう」と問われるが

    ゼヴは「音楽は関係ないさ」と返す。

     

    そして、ゼヴが話をしようとすると、家族に聞かれたくないから外で話そう、と言われ

    二人で家の外に出て行く。彼は真実を話そうとせず、とうとう業を煮やしたゼヴは

    彼の孫娘に銃を突きつけて真実を語らなければ彼女を殺す、と脅す。

     

    そして、四人目のルディ・コランダーはアウシュビッツ収容所にいたが、捕虜ではなくナチス軍だったことを

    家族の前で話し、大勢の人間を殺したことを自白する。

    しかし、隠されていた真実はそれだけではなかった。さらにもう一つ、驚きの真実がその場で明らかになる・・

     

    ゼヴは最後にこう言った。

    「I remember.」

     

    〜感想〜

     

    オチについてはあまり言及しないことにするが、アウシュビッツ収容所というテーマを扱う理由が

    あったのかはイマイチ釈然としない。正面から扱う場合にはあまりにも重すぎる映画となってしまうため

    歴史は深掘りしすぎない程度の方が物語の本筋に影響を与えないのであろうが・・

     

    ナチスの信奉者らしき人間も登場するが、あくまで「ユダヤ人が嫌い」だという程度の思想しか感じられず

    ネオナチのような極端なイデオロギーを持っていたわけではなかった。

     

    では、思想をメインに描く映画ではないとするならば、物語の構成が非常に優れていたかというと、

    残念ながら凡庸であったと言わざるを得ないだろう。四人の男を順番に追いかけ、最後にオチがある、

    といってもある程度予想できる範疇となってしまうし、そこに至るまでの道中は正直なところ退屈である。

     

     

     

     

     

    2018.09.21 Friday

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